注目の映画新作 2024年4月Vol.1
【国産編】
白日の下
公開日:2024年4月12日
監督:簡君晋
主演:林保怡
昨年の第36回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス」部門に出品され、今年4月14日に授賞式が行われる第42回香港電影金像奨では最優秀作品賞、監督賞、主演男優・女優賞、助演男優・女優賞を含む主要16部門へのノミネートを果たした話題作『白日之下(In Broad Daylight)』がいよいよこの4月に一般公開されます。本作は、香港にある障がい者を収容するケアハウスの知られざる実話を元に制作された社会派作品で、障がい者虐待事件を調べるためにこのケアハウスに潜入した女性ジャーナリストが、驚異的な事実に果敢に立ち向かう物語。メガホンを取るのは、香港の新鋭・簡君晋(ローレンス・カン)で、当時この事件を担当した記者を取材した上で脚本に取り組んだということです。主人公を演じるのは、1990年代を通して香港のドラマシーンで活躍してきた実力派俳優の林保怡(ボウイ・ラム)と、若手女優の余香凝(ジェニファー・ユー)。この2人は、今回の香港電影金像奨の最優主演男優と主演女優にそれぞれノミネートされています。
【日本編】
ハウルの動く城
公開日:2024年4月30日
監督:宮崎駿
主演(吹替):倍賞千恵子 木村拓哉 美輪明宏 我修院達也 神木隆之介 大泉洋 原田大二郎 加藤治子
近年、中国本土で往年の名作が相次いで一般公開されている宮崎駿監督作品。2018年の『となりのトトロ(中国題:龍猫)』(1988)を皮切りに、2019年に『千と千尋の神隠し(中国題:千与千尋)』(2001)、2020年に『崖の上のポニョ(中国題:崖上的波妞)』(2008)、2023年に『天空の城ラピュタ(中国題:天空之城)』(1986)と『紅の豚(中国題:紅猪)』(1992)が公開されてきました。そして今年は4月30日に『ハウルの動く城(中国題:哈爾的移動城堡)』(2004)が20年越しの中国本土一般公開を迎えます。本作は、イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの小説『魔法使いハウルと火の悪魔』を原作としたもので、魔女の呪いで90歳の老婆に変えられてしまった少女ソフィーと、人々に恐れられているが実は臆病者の美青年魔法使いハウルが、王国の争いに巻き込まれながら心を通わせていく物語です。なお、これに先駆けて4月3日からは最新作『君たちはどう生きるか(中国題:你想活出怎様的人生)』も中国本土で公開される予定です。宮崎駿監督の作品が公開から1年以内に中国本土で一般公開されるのは史上初ということもあり、4月は中国のジブリファンにとって大興奮の1カ月となりそうです。