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中華圏映画音楽特集第9弾

CRIPublished: 2020-12-28 18:50:00
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中国のミュージカル映画といえば、2005年に公開された香港映画『ウィンター・ソング(原題:如果・愛)』が本当の意味での国産ミュージカルと言われていますが、15年経った今も感動的な映画です。今回の中国メロディーは、映画『ウィンター・ソング』の映画音楽クリエイターであるピーター・カムと彼の映画音楽作品をご紹介しましょう。

映画『ウィンター・ソング(如果・愛)』

映画『ウィンター・ソング』は1990年代の北京で、居場所が定まらなかった舞台の踊り子・孫納が、落ちぶれた大学生・見東とぼろぼろの麺屋で知り合い、互いに支え、励まし合う同棲生活を始める姿を描いています。しかし、孫納は女優になる夢をかなえるために、見東の元から離れてしまいます。10年後、二人は孫納の彼氏であるニエヴィン監督のミュージカル映画の共演で再会しますが、そこから三人の愛と憎しみの葛藤が繰り広げられていきます。

この映画の中で、作曲家のピーター・カムはミュージカルにおける音楽創作に優れた才能を発揮し、劇中の素晴らしい歌と踊りはこの悲しい三角関係の物語に幻想的なロマンを漂わせています。

私が誰か忘れて

二曲目の「私が誰か忘れて(忘了我是谁)」は、バラードの要素を込めた歌詞で、男女主人公の心理変化を暗示しています。例えば、主人公の男性は、「君は誰なのか?僕を愛したことを忘れた。心は君のために酔って、壊れて、執着して後悔しない」と歌いました。

主人公の女性は、「あなたは誰?あなたは誰?私を見て、前世で、夢の中であなたとはどこかで会ったことがあるの?」と歌います。主人公の男女は歌い合いながら心の感情を表現し、物語全体を進めていきます。

映画の魂の作品「もし愛があれば(如果・愛)」

『ウィンター・ソング(如果・愛)』の中で恋という永遠のテーマが、新たに解釈されます。恋は顔を合わせ合うものでもなく、誓い合うのでもありません。恋は心の奥に秘められた最も深い爆発力を持つ潜在力です!実は、誰もが自分の生命の中で逃すべきでない愛を知っているのです!

劇中の歌と踊りは人物の愛、憎しみ、怒り、騒然とした感情を浮き彫りにし、多くの観客を魅了しました!ジャッキーチュンはまろやかな歌声でテーマソング「もし愛があれば(如果・愛)」で都会の男女の葛藤を歌っています。心の奥底に潜む感情を表現し、胸が熱くなり、ストーリーを盛り上げました!

この歌はこの映画の魂の作品です!

映画『ウォー香港警察二つの正義(寒戦)』

映画『ウォー香港警察二つの正義(寒戦)』は、警察上層部の内紛を視野に、緻密な構想と絡み合うサスペンスで、観客を魅了し、「香港警察映画の新ベンチマーク」と呼ばれています。

映画の全体的なスタイルに合わせて、作曲家のピーター・カムはメリハリのある音楽で独特の聴覚世界を作り出しました。ピーター・カムは、香港映画の従来の人物中心の音楽スタイルを破り、事件中心のスリルあるサウンドトラックで観客を惹きつけます。爆発音や発砲音などの衝撃的な音量で観客を緊張させるのではなく、編曲の変化によって演劇レベルの変化が感じられます。

スコットランドのフルート風のエンディング

映画のエンディングでは、スコットランドのフルートの素朴で悲しい音色が響き、警察など正義を代表する者の犠牲に哀悼の意を表しています。

実は、スコットランドフルートは植民地時代の旧式香港映画によく登場し、歴史的なつながりがあり、当時はロイヤル警察を表現するために使われていました。しかしスコットランドのフルートの音色の中に荘厳で孤独な味わいがあって、今はすでに民族の枠を超え、犠牲精神への敬意を表しています!

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