オーストラリアの最大与党・自由党のスコット・モリソン党首(50)は24日夜、キャンベラで宣誓を行い、同国30代目の首相に就任しました。
自由党内ではかねてより、ターンブル前首相が推進していた排出削減とエネルギー政策に対する保守派からの強い反発がありました。また、自由党を中心とする与党連合は、このほどの世論調査でも支持率が低迷し、反対党を下回っています。来年上半期に行われる総選挙を見据え、今回の党首交代を通じて、より多くの保守派の票を獲得するねらいです。
今月21日、ダットン前内相らにより退陣に追い込まれたターンブル氏でしたが、その後の自由党の党首選挙で勝利を収めました。しかし、閣僚の大幅な辞任による圧力を受け、ターンブル氏はやむを得ず党首選を退き、入れ替わる形でモリソン氏が出馬することになりました。財務相を務めていたモリソン氏は、24日の党首選で当選し、首相への就任が決まりました。(ミン・イヒョウ 謙)