堤は全長2.8キロ、そこに6本の橋が架けられています。その橋は、人々の通行に便利なだけでなく、西湖の景観に彩りを添えています。蘇軾の功績を記念するために、人々はこの堤を「蘇堤」と命名しました。
湖中心の最も深いところに、三基の石塔が聳え立っています。これも蘇軾が当時建てたものです。水面の清潔さを保ち、土砂の堆積を防ぐため、この石塔を境に、この内側は菱やレンコンの栽培が禁止されています。これが後に「三潭印月」と呼ばれる月見の名所として有名になりました。
蘇堤に沿って多くの鑑賞用花木が植えられています。一年中、色とりどりの花が美しく咲き乱れ、多くの観光客を集めています。南宋の時代には、ここは賑やかな市場でした。
西湖はその美しさ故に、中国歴史上、極めて中国の特色のある「有名景観」としてその名を残しています。南宋の「西湖十景」、元の「元十景」、清の「清十八景」、現代の「西湖新十景」などです。
次は、西湖周辺の有名なお寺をご紹介します。
史書によると、杭州における仏教は東晋に始まり、五代に興り、南宋に盛んになり、宋の時代に寺院の数は480になったと言います。杭州は「東南の仏の国」とも呼ばれています。
東晋(326年)、インドの高僧・慧理が杭州の飛来峰と北高峰の間のふもとを訪れ、秀麗な山々を目にして、「仏教修行者の心霊が隠れ住む所」だと感じ、寺を建て「霊隠寺」と名づけました。それは杭州初の仏教寺院となりました。
現在の霊隠寺は、清朝末期に再建されたものをもとに続々と修復したものです。寺院全体の中軸線に、天王殿、大雄宝殿、薬師殿といった三大殿堂が建てられています。
屋根の高さが33.6メートルに及ぶ大雄宝殿は迫まってくるような勢いを感じさせる建物で、中に高さ19.6メートルの釈迦像が祭られています。威厳のある仏像は堂々とした気品を感じさせ、中国国内でクスノキ製の最大の釈迦像です……
二時間目は、杭州の有名な観光地とグルメ
二時間目は、浙江省杭州の地形や気候などの基本情報をご紹介します。その後、杭州へのアクセス方法などをご紹介します。その次に、杭州周辺の有名な観光地、千島湖をご紹介します。さらに、杭州の有名な料理、西湖酢魚をご紹介します。ぜひお聞きください。(任春生)